有給休暇をまとめて消化して退職時の給与(賃金)について

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例:課長職 勤続20年 有給休暇残 30日
 給与:基本給300,000円 役職手当50,000円 通勤手当15,000円
 給与 31日締日 翌月5日支払い
 退職日 平成30年3月31日
 最終出勤日 平成30年2月15日
 ※2/16~3/31まで有給休暇を30日消化(請求)

この場合、1ヶ月以上会社に出て来なくて実労がないので、課長としての役職を果たせない、
なら、最後の1ヶ月は役職を外して一般社員に降格して役職手当分だけでも支払わなくして
人件費を削減しよう。⇒これって法的にも大丈夫なのか?

◎結論から申しますと、法的に違法となり出来ません。

労働基準法136条 
使用者は、(第39条第1項から第3項までの規定による)有給休暇を取得した労働者に対して、
賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない。

又、賃金の計算期間に入ってから変更を言い渡した場合は
労働基準法24条
賃金は、通貨で、直接労働者に、その全額を支払わなければならない。ただし、・・・・
 ★★全額を支払う必要がありこちらは労働基準法24条に抵触することになります★★

根本的な問題は普段における有給休暇の消化が出来なかったことにありますよね、

1.有給が取れるような環境作り(経営者側の意識付け)
2.土日祝日に有給休暇を組み合わせて連休を取得する「プラスワン休暇」の促進
3.年次有給休暇の「計画的付与制度」の活用

国(厚生労働省)は以上のことを推進していますが、事業主の本音は出来れば有給は使わずに
働いてほしい、労働者の本音は出来れば有給は使いたい。真逆で相反しますよね、
しかしながら、今は、ネットで簡単に情報を入手出来ます。パート、アルバイトの労働者の方も
有給があるのはよく知っています。有給の法的な内容や有給の使い方についてもよく知っておられます。
会社における有給休暇の考え方、あり方について検討されるタイミングかと思います。

PS:通勤手当、15,000円に関しては、通勤手当の払い方を就業規則等で「出勤した日についてのみ支給する」といった支給要件を明確に決めていれば支払う必要はありません。但し、今まで(同じような場合)は支払っていたので、今から就業規則を変更する場合は不利益変更になりますので注意が必要です。

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きむら社会保険労務士事務所
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